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子どもの英語って、いつからなにをはじめたらいいの?

世間には英語習得に対するいろいろな意見があります。

「胎教から始めたらいい」という意見、「3歳までは詰めこみ教育はしないほうがいい」という意見、そして、「母国語をしっかり身に付けた後から始めるのがいい」という意見などです。

結局、子どもの英語習得っていつからなにを始めたらいいのでしょうか?

赤ちゃんはいきなり本を読むことはできません。まず「耳」から言語をインプットし、それを繰り返し聞いたり、使ったりすることによって言語を習得していきます。

「耳」に働きかける言語習得法で重要なのは、臨界期です。臨界期とは、最も刺激に敏感で言語習得に効果のある時期を迎るまでのことです。この臨界期までに、耳から英語の音を入れておく必要があります。

そこで「耳」を鍛えるために一番良い方法が、「英語物語CDのかけ流し」と「英語による話しかけ」です。

今回は、どのような「CD」を選んだらいいのか、また、「英語による話しかけ」とはどういうことをしたらいいのかといったことをお伝えしていきます。

何をいつ、どうやって聞かせる?

まず親は「教育者」ではなく、子どもさんが迷った時のよきアドバイザー、つまり、「導き役」になることです。そして、お子さんがより、英語に興味を持てるように寄り添って、必要な環境を整えていくことが重要です。

そして、「アレもコレも」と子どもにさせることを欲張るのではなく、「今、この子には何をさせるべきか」「どんな能力を伸ばすべきか」ということにフォーカスします。

つまり、その時々に最も必要なものを考えて、環境を整えていっていただきたいということです。

もともと教員で教育熱心であったわたしは自分の子どもに、「少しでも多く英語を与えないといけない。」「英語を始めるのなら、幼少であればあるほど良い!」と子どもの気持ちを考えず、英語のDVDやCDを視聴させたり、英語で話しかけたりしてきました。その結果、第一子は「ママ、(英語で)何言っているのかわからない。」「もうCD聴きたくない。」などと、英語の環境を完全拒否する時期がありました。

大切なのは、そもそも脳が持っている基本的な機能を存分に生かすことです。そして、その基本的な機能というものには、最大に生かせる時期というものがあります。

それに逆らった押しつけのような習得方法は、逆に脳にストレスをかけるものになり、子どもの意欲、つまり「英語を習得したい!」という「こころ」を奪ってしまうものになってしまいます。

ですので、ぜひお子さんに寄り添って、無理強いのないように、英語習得をさせていってあげてください。

人間の言語習得の臨界期には諸説ありますが、10歳ぐらいまでといわれています。子ども自身の性格も大きく関係しているので一概には言えませんが、一般的には「その言語を習得できる環境」に身を置くだけで自然とその言語を身に付けられる年齢は、10歳つまり小学校4年生ぐらいまでといわれています。 

10歳ぐらいまでは、わたしたち日本人も日本語も身に付けられたように、自然と母国語を身に付けられるように脳が機能し、無意識のうちに習得を進めていくことができます。

最強の英語習得方法は、「耳」!

わたしたちは、母国語を身に付けるために、塾に行って勉強するわけではありません。日本語という環境の中で、いつの間にか自然と習得していきます。

その習得過程で、一番の担い手が「きく」ということです。赤ちゃんが母国語を覚えるように、「きく」つまり「耳」に働きかけることから始めることが大切なのです。「耳」に働きかけることは、特に臨界期を迎える前の子どもにとっては重要です。

つまり、生まれた時から、英語で「耳」に働きかけることは、英語習得の基礎となります。

では、どのようなものを、どのくらい聞かせたらいいのでしょうか?

これは、わたしの経験でもお伝えしたように、毎日のようにCD、DVD、英語による話しかけといった「やりすぎは禁物」です。我が家のように、子どもが英語を拒否してしまっては元も子もありません。

そこで活躍するのが、「CD付き英語絵本」と「英語によるはなしかけ」です。

おすすめの「CD付絵本」活用方法

おすすめの「CD付き英語絵本」は、昔から語り継がれているお話や、物語など、子どもが聞いていてもちょっと難しいかな?と思えるものでも大丈夫です。

CDを選んだら、毎日かけ流しします。まずは、「耳」から慣れ親しんでいくのが目的なので、「絵本」は置いておいて、「CD」をかけ流しすることから始めてください。

かけ流す方法のポイントは、「一日一回」「30分以内」「同じ内容」を3カ月以上はかけ流していくと良いでしょう。そうすることで、英語に慣れるばかりか、脳に長期的な記憶として英語を潜在的に残すことができます。

それでは、おすすめの「CD付き英語絵本」をご紹介します。※CDと本が別売りのものもあります。絵本とCDの内容が同じであれば問題ありません。もしくは、絵本は初めは使いませんので、まずはCDのみ準備されてもいいと思います。

①「Frog and Toad CD Audio Collectionかえるくんとがまくんオーディオコレクション(CDのみ4話)」             

「The Frog and Toad Collectionかえるくんとがまくんコレクション(本のみ3話)」

「Day with Frog and Toad(本のみ1話)」かえるくんとがまくんシリーズ」

かえるくんとがまくんの友情シリーズ。とても穏やかで、思わずニッコリ笑ってしまう物語です。多くの人々に読まれている人気シリーズ絵本なので、小さなお子様には特におすすめです。我が家の7歳児は「かわいいお話し」と言っています。

②「MOMOTARO The Boy Born from a Peach ももたろう(英語・日本語CD付き)」

日本の定番中の定番の昔話。日本の昔話を外国人に紹介するのにもいいですね。日本語でお話を聞いたことがない子はいないので、話の内容も理解しやすいと思います。

③「We are going on a bear hunt! きょうはみんなでクマがりだ(英語CD付き)」

同じフレーズが何度も何度も繰り返されるので、とにかくリズムがよく、特に幼いお子さんの反応がいいです。我が家の2歳児も、リズムに合わせて単語を口ずさみながら行進しています。

以上の3点を紹介させていただきました。対象年齢についてはとくに言及しませんでしたが、お子様の性格や反応等により、物語を選んでいただくのが一番かと思います。

また、英語音のみのCDにこだわる必要はありません。紹介したCDの中にあるような、英語音と日本語音が交互に録音されているものでもよいでしょう。なぜなら、母国語は他の言語を習得するための「柱」となるからです。このため、英語音と合わせて日本語もそのまま聞き流しをしていただきたいと思います。

おすすめの「英語による話しかけ」

そして、「英語による話しかけ」というのは、日本人の親が、日本人の子どもに「日本語」で話しかけるように、今度は親が「英語で」子どもに話しかけるというものです。

日常のたわいもない会話を英語でやってみるということです。

たとえば、乳幼児の場合

「お腹すいた?」とか「もうちょっと遊びたい?」などと、声がけをすることが多いと思いますが、それを「Are you hungry,cutie?」「Do you wonna play more?」と英語で言い換えて話しかけるということです。

中学校で習う英語で十分ですが、より現地の人が使うような言い回しで声がけをすると、将来は日本できちんとした英語を学び、幼少期からは自然な英語を身につけられるという二本立てが可能だと思います。

もしそういった「英語による話しかけ」に対し、「どのようにしたらいいのかわからない」とか「なんて表現したらいいかわからない」ということがあれば、外国人と触れ合う機会を増やしてみるといいと思います。

英語サークルに参加したり、親子英会話レッスンを受けたりするなどという方法があります。

そういう機会を持つことが難しければ、「子ども向けオンライン英会話」を活用してみるといいと思います。

「子ども向けオンライン英会話」というのは、インターネットで受ける英語の格安レッスンです。

フィリピンやその他、世界の先生たちと英会話が楽しめるというもので、大体25分で1レッスンのところが多く、ワンレッスン数百円というところもあります。

その運営会社にもよるのかもしれませんが、自分のレッスンは自分で組み立てて、好きなことを学ぶことができます。

各運営会社によって、対象年齢も異なるので、比較してみる必要がありますが、中には0歳から始められるところもあります。

家にいながら、外国にいる外国人の先生の「英語による話しかけ」をしてもらうことができます。CD付絵本の代わりに、英語の絵本を読み聞かせするようにお願いすることもできます。

今は、便利な時代ですのでこういった「格安子ども向けオンライン英会話」を活用するのも一つの手だと思います。

 まとめ

・子どもの英語習得には、「きく」つまり「耳」に働きかけることが大切。

・「耳」に働きかけるためには、特に10歳ぐらいまでに、「CD付き英語絵本」を一日30分、一つの物語をひたすら3か月程度かけ流しする。

・おすすめ「CD付き英語絵本」は、昔から語り継がれている物語が良い。

・「話しかけ」は親が自信がなければ「子ども向けオンライン英会話」の講師に、話しかけてもらったり、歌いかけてもらったりする。

繰り返しお伝えしますが、英語習得は日本語習得と同じで、短期でできるものではありません。

ゆったりかまえて無理のない範囲で、毎日続けられるようにしましょう。

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